人手不足問題と解決策

少子高齢化が進む日本における介護業界の大きな課題の一つが人材不足です。
介護業界は需要の増加に伴って様々なサービスを扱う事業所が増えていますが、大半の所が慢性的な人手不足に悩んでいます。

人材が集まらない理由は収入の少なさです。
介護業界の平均年収は他業種に比べて数十万円近く低い水準になっています。
職業の選択肢が多く用意されている中、あえて低賃金で大変な作業をやらされる仕事に就きたくないと思ってしまうのも仕方ないと言えるでしょう。
仕事内容に見合うだけの報酬を払える環境を整えることが急務となっています。

人材不足は応募者数の少なさだけでなく、離職率の高さも原因の一つです。
介護業界で働くスタッフは全体の半数以上が女性が占めています。
男性介護士の数も増えているとはいえ、全体的に見れば一握りというのが実情です。
男女平等が謳われるようになったとはいえ、まだ家事や育児を女性の仕事とする考え方はなくなっていません。
そのため結婚や出産などを機に仕事を辞めてしまい、人手不足に陥ってしまうケースがあります。
性別を問わず家事や育児をする文化を広げることはもちろん、家事や育児をしながらでも働きやすいように制度を整えることが必要です。

介護の需要は将来的に増加の一途を辿ることが予想されています。
人材不足の問題を解決するためには、求職者が妥協ではなく自らの意思で働きたいと思えるような環境を作ることが解決への近道となるでしょう。